2006年12月28日

映画「インサイド・マン」

インサイド・マン
スパイク・リーとデンゼル・ワシントンが久しぶりにタッグを組んだクライム・ムービー。
正直、こういった作品は期待を過度に抱くと、だいたい尻つぼみな結末にガッカリさせられるのもだが、この作品はそんな事がなく、最初から最後まで一定の緊張感を維持しつつ一気に見せていく。映像もニューヨークらしさ全開のスタイリッシュで無駄がない私好みの映像。「誰が監督してるんだ?スパイク・リーだぞ」とツッコミを受けそうだが、まったくその通り。さすがスパイク・リーだ、知り尽くしている。
キャスティングもニクくて、強盗主犯格で完全犯罪を企てるクライブ・オーエンや久しぶりに脇役で上昇志向の強い女弁護士役のジョディ・フォスター、強盗に入られる銀行の会長役のクリストファー・プラマー、警官隊隊長のウィレム・デフォー等々…クセモノ役者揃いで演技に迫力とアクセントがあり、退屈しないし、端役の俳優陣もみんな個性的で上手い。
劇中、デンゼル・ワシントンが相棒役のキウェテル・イジョフォーと警察署の廊下を歩くシーンでキャメラが颯爽と歩くデンゼル・ワシントンを真正面から捉えているカットがあるのだが、ソフト帽を被りながら長い手足をフリフリ肩で風切って歩いている姿なんてもう、『マルコムX』でセルフパロディなショットが最高。
ジョディ・フォスターは傲慢な女をとても楽しそうに演じていたが、私はやはりこういう“濃い役”の方がジョディ・フォスターは魅力的だと思う、利口で鼻持ちならない役はピカイチ。
話の展開も強盗と警察側の化かし合いトリックも効果的だし、ストーリーの伏線の張り方も素晴らしいし、良く出来た娯楽作品だ。

インサイド・マン公式サイト

2006年12月24日

氷川丸、継続保存へ

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25日で営業終了してしまう氷川丸とマリンタワー。マリンタワーはリニューアルし、再開する事が決まっているが氷川丸の方は不透明なままで結構、気を揉んだが氷川丸を保有する日本郵船が継続保存する事を決定したよう。2007年度中をめどに補修工事を完工するとの事。

日本郵船ニュースリリース

2006年12月23日

spec espace

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ブログ移行後、初の眼鏡ネタで今年最後の購入となったspec espaceの眼鏡“ES-5042” このES-5042という眼鏡フレームは以前、デザイナーの山岸誉氏に「今までデザインしたフレームで一番技術的に苦労したフレームは?」と質問したところ「これですかね。」と言っていたフレームで、さらにその理由を聞くと「カーブのきついフレームに度付きレンズを収められる様にする為、レンズをはめ込む部分の縁取りをわざわざ削りだしています。とても時間と手間が掛かるので職人さんから悲鳴が上がります。」と言っていた。なるほど…これぞまさにデザイン。 “デザイン”は造形美と機能美の融合物でそのバランスが取れていて、なおかつデザインそのものが主張してないものがグッドデザインだと私は思っているのだが、このフレームは見事にそれらを満たしている。 spec espaceの眼鏡はどれも曲線が特徴的だが、フレーム自体が主張しすぎない。その程よさが気に入っている。昨今の眼鏡ブームでたくさんのアイウェアブランドが注目を浴び、どこもさまざまな個性と挑戦的なデザインで勝負しているが、spec espaceが私の選択基準の中でプライオリティが高い『程よさ』を上手く表現していると思う。

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購入した石川町のまるや眼鏡店で頂いた財団法人日本盲導犬協会に売り上げの1部が寄付される盲導犬の育成普及の為に寄付されるバンド。横浜元町や山手界隈は犬を飼っている人が多いけど、少子高齢化の昨今、ますます盲導犬の存在や果たす役割は大きいと思うのでそれらの育成に少しでも役立てられるというのはとても有意義な事ではないかな。

2006年12月18日

映画「007 カジノ・ロワイヤル」

カジノロワイヤル
ピアース・ブロスナンからダニエル・クレイグに変わって最初の007。しかも長く映画版権を取得できずにいた「カジノロワイヤル」をとうとう本家が映画化したという事で鑑賞。もちろんデビッド・ニーブン&ピーター・セラーズの映画「カジノロワイヤル」もかなり好きだけどね。
「007 ゴールデン・アイ」でメガホンを取ったマーティン・キャンベルが今回再登板となっているが、かなり大胆な作風にチャレンジしており従来の007映画のイメージを払拭している。例えばフラッシュバック映像にモノクロで粗い画像処理とか撮影スピードを変えてみたりとか、トリッキーな秘密兵器に頼らないところ等々(まぁ、新米007だから当たり前なんだけど)すごく気を使ったカメラワークにプロダクション・デザイン。テイストはかなりショーン・コネリー・ボンドに立ち戻った感じがして良い。オチャラケた感じはなくハードな雰囲気に徹していてもたついたところもなくて結構上映時間が長いのだが、飽きずにうまく見せていく。マーティン・キャンベルの監督作「007ゴールデン・アイ」はまったく好きじゃなかっただけに、これは嬉しい誤算だ。脚本、演出、俳優とこれほどの出来はショーン・コネリーのシリーズ以降ではベストではないだろうか。ただ、ダニエル・クレイグがボンドに見えるか?という問題はやはり解消されなかったけど...まぁ、これも慣れかな。ピアース・ブロスナンがティモシー・ダルトンからバトンタッチしたと聞いてもしばらくはレミントン・スティールのイメージから離られなかったし。
007シリーズ作としても娯楽アクション作としても久々に満足度の高い作品。

劇場で鑑賞中、友人と観ていた私の隣に座っていた外国人女性が結構スリリングなシーンで一人"ビクッ!"としたと思ったら、ふと我に返って気恥ずかしそうにこっちの向いたのがなんとも可笑しかったな。

2006年12月13日

あちち…

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決して左手に赤マジックで落書きした跡ではない。女性や猫に引っ掻かれた跡でもない。数日前にうっかり熱湯をこぼした火傷の跡。いや~久しぶりに熱かったなぁ~。
これからますます寒くなりますがみなさんも火傷にはご注意を。…水膨れにならず良かった。

2006年12月12日

映画「硫黄島からの手紙」

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太平洋戦争末期、本土防衛の最終ライン「硫黄島」での戦闘を日本側の視点で描いたアメリカ映画。
こういう映画の感想は難しい。「良かったよ」と安易に答えられるような類の話ではないし、不用意に「つまらない」なんて言おうものならまるで人間性の欠片もない人の様な誤解をされかねない。なのでストーリーやテーマなどはこれから劇場に足を運ぶ人それぞれの受け止め方にお任せして、映画作品としてどうだったかを少し書く。

観た直後の率直な感想は複雑なもので、戦争の悲惨さと愚かさ、そして戦争に勝者も敗者も無く、無残なだけ。という、とかく人は忘れがちだが当たり前の思いが画面から充分伝わってくる。だけども、戦闘シーン~人間模様~フラッシュバック、戦闘シーン~人間模様~フラッシュバック~という単調なパターンの繰り返しと多用されるテーマ曲がややしつこくて観てる側に悲劇を押し売りしている様に感じさせられて返って感情移入しにくくなる。それに実話をテーマにした作品作りにおいて当たり前の事なのだが、物語を際立たせる為の脚色部分に違和感を感じてしまう箇所も幾つか有り、この辺りも私には辛かったし、ほぼ1ヵ月間に渡る死闘も時間経過が分かりにくく栗林中将の苦心も印象が弱い。ただ、だからと言ってこの映画が作品としてダメかというとそういう事はなく、監督の描きたかった事やテーマはちゃんと伝わってくる。おそらく相当なリサーチと膨大な資料を検証したのであろう。その丁寧な作り方はさすがだ。そもそもハリウッドでオール日本人キャストで全編日本語の映画を作ったというだけでも歴史的快挙だし、字幕が苦手で外国映画を殆ど観ないアメリカ人をメインターゲットにした映画としては本当にスゴイ賭けだと思う。決してパーフェクトではないけど観る価値は充分ある作品。
出演者も好演していて、二ノ宮和也は素直な芝居で存在感を醸し出していたし、渡辺謙は相変わらずスムーズな演技と体の使い方が美しい。でも一番印象的だったのは抑えた芝居をしていた裕木奈江。健気さと悲しさが上手く表現していたと思う。

この作品の感想や批評で「この作品は我々日本人が作るべき映画だった。」というような事が言われる。私もそう思わないでもないが、それは無理な事だろうとの思いの方が強い。我々、日本人はとかく「日本の事は日本人が一番良く理解している、外国人とりわけ西洋人などにこの奥深い日本文化を真に理解出きる訳ない」と心のどこかで思っている。それはある意味正しい。日本に限らず、異文化を理解する事は簡単ではないだろう。我々だって、自分達が思っているほどアメリカやヨーロッパを理解など出来てない。だけど、この国はいつだって我々日本人が忘れている視点、埋没している諸問題について外国からの鋭い指摘や批評によって事の重要性を気付かされてきたのだ。だから、この映画は日本が作るべき映画だったと思う反面、我々には作れなかっただろうと思わざるを得ない。戦艦大和を題材にした映画は戦後に何度も製作出来たワケだから、この硫黄島を題材にした企画だって何度となく製作チャンスはあったはずなのだからね。

2006年12月10日

キューバ映画祭2006と表参道イルミネーション

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渋谷ユーロスペースで行われているキューバ映画祭2006へ。
『天国の晩餐』『ハローヘミングウェイ』等々観たい作品が色々あったが、モロモロの都合で『ルシア』という作品を鑑賞。ストーリーはオフィシャルサイトから引用させて戴く。
「-スペインからの独立で揺れる1895年、愛しい人に裏切られてしまうルシア。アメリカの支配が強まる1932年、恋人と革命運動に身を投じるルシア。キューバ革命後の1960年、農村で夫と懸命に働くルシア。3つの激動の時代に生きたルシアという3人の女性の愛と挫折、そして新しい人生への旅立ちをそれぞれに綴ったオムニバス巨編-」
感想を書きたいところだが、この気持ちはなんとなく心にしまっておきたいと思わせる作品だったので、あえて書くのはよそうと思う。何故だか分からないのだけど、宝物を見つけ自然と笑みがこぼれてきてしまう嬉しい気持ちと窘められた時の気持ちとがゴッチャな感じ。こういうゴチャゴチャした多感情が湧いてくる作品と言うのは理屈じゃなく良い映画だって事だ。
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復活したイルミネーションを観るため足を伸ばし表参道へ。
アカリウムと名打った表参道イルミネーションは「明治神宮に奉納」をイメージしてデザインされた「行灯」がすごくモダンで、ともすると表参道ヒルズのオープン以来、ギラギラ感を増していた表参道の街並みにいくらか品が取り戻せた感じ。コンセプトやライティングデザインは結構好きだし安藤忠雄氏のヒルズ設計コンセプトを含めトータルデザインをかなり意識している様に見受けられて心地よい。ただ、クリスマスのイルミネーションとして考えると些か質素な印象で「奉納」の厳かさが返って暖かみといった雰囲気を希薄な印象にさせてしまっているのが、ちょっと残念だけど。

2006年12月 4日

氷川丸の除夜の汽笛はもう...

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埼玉の氷川神社から名を授かった氷川丸。
喜劇王チャップリンが日本に来日した時に乗船していたのは氷川丸だし、日本旅立つ多くの人を乗せてブラジルへ旅立ったのも氷川丸。戦時中は軍に接収され病院船として多くの負傷兵を乗せて太平洋を行き来した。それ以外にも、もう私などが語るのはおこがましいと思えるほど多くの歴史をもつ氷川丸だが、今月の25日でとりあえず営業を終える。といっても何も横浜から氷川丸がなくなるワケではなく、今後も保存されるが活用方法は日本郵船が今後検討らしい。マリンタワーも同じく25日で営業終了だが、こちらは2009年横浜開港150周年に合わせてリニューアル予定との事。
氷川丸のビアガーデンにもう行けないかと思うととても寂しいし、氷川丸の大晦日の除夜の汽笛も聴けなくなるのか...